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袴田事件第二次再審請求事件即時抗告東京高等裁判所決定文を読む

2018年6月11日、 東京高等裁判所は、袴田事件第二次再審請求事件について,検察官の即時抗告を認め,静岡地方裁判所の再審開始決定を取り消し,再審請求を棄却した。

大島隆明裁判長裁判官、菊池則明裁判官、林欣寛裁判官らによって書かれた決定文は、次のとおりである。

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主文



 原決定を取り消す。

 本件再審請求を棄却する。 





理由



第1 抗告趣意等

 本件抗告の趣意は,検察官作成の即時抗告申立書,即時抗告申立理由補充書,平成27年11月24日付け,平成30年1月19日付け,同年2月2日付け各意見書に記載されたとおりである。

 これに対する弁護人の意見は,弁護人作成の反論書1ないし4,平成27年2月3日付け意見書,最終意見書及び最終意見書補充書に記載されたとおりである。なお,弁護人は,平成28年12月21日付け再審請求理由追加申立書及び平成29年11月6日付け再審請求理由追加申立補充書を提出し,当審において,刑訴法435条1号,2号及び7号の再審事由を新たに追加して主張しているが,これらの主張が不適法であることは後述するとおりである(第5の5)。

 論旨は,要するに,原決定がa1大学大学院教授のX1作成の鑑定書関係の証拠や,犯行着衣である5点の衣類の色に関する味噌漬け再現実験関係の証拠を刑訴法435条6号にいう無罪を言渡すべき明らかな証拠であると認めて再審を開始するとした判断は,不合理かつ不当な根拠に基づく誤ったものであるから,原決定を取り消し,本件再審請求を棄却するとの裁判を求めるというのである(以下,略称については原則として原決定のそれに従うが,原決定のいう「確定1審」は「第1審」,「確定控訴審」は「控訴審」,「確定上告審」は「上告審」という。また,「原審弁」又は「原審検」の表記と番号で示したものについては,原決定別表の弁護人提出分又は検察官提出分に記載された番号の証拠を表すものであり,「当審弁」又は「当審検」の表記と番号で示したものについては,当審第2分類の証拠等関係カードに記載された弁護人又は検察官が提出した証拠をそれぞれ表すものである。)。

第2 本件事案の概要及び審理経過

 1 事案の概要

  (1) 確定判決が認定した罪となるべき事実の要旨は,C(以下「C」という。)が…

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