袴田事件|鑑定人|選択式細胞抽出法は裁判所のリクエスト3



ここに血痕が付いている。そこには、いろんな人が手で触ったり唾を飛ばしたので、血液以外の細胞の存在が疑われる。

そこで、完全とは言えないまでも、血液細胞を選んで凝集させることができるのですから、優れた方法です。

それをDNA鑑定の準備段階に組込むというのは、日本では本田(克也)先生の独創ですが、国際的には承認されている化学技術ですね。

(白山聖浩弁護士)



特におかしいのは、レクチンはDNAを壊してしまうという説、あるいは未だ学会の定説にはなっていないということでしか問題にしていない。要は机上の理論でしかない。選択的抽出法にはいろいろ疑問があると言ったって、実際にDNAが出ているんだから。

僕は元々理系人間ですから言うけど、DNAが出たという現実を重視しそこから出発するのが科学でしょ。仮説を立てて理屈をこねても、結局は実験結果などの現実がそれを裏付ける。理論は理論のままでは理論ですらなくなるのが科学の世界だからね。

しかも、選択的抽出法によって、何かほかのものが入ってくるとか、コンタミが生じるとか、本田先生のDNAが混ざりこんでくるとか、そういうことが起こるわけではない。

また、DNAが消えちゃうわけではない。現に本田先生の鑑定では明瞭に出ている。これは血液由来のDNAとしか結論付けようがない。

(小川秀世弁護士)


「緊急座談会」抜粋
袴田事件弁護団発行

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