袴田事件|鑑定人|本田鑑定は、否定される要素なんてない2


そのときに、本田克也先生は手術着をまとっていました。手術用のマスク、眼鏡、手袋をして、消毒済のハサミを使いました。不要な汚染を避けるためです。

かたや山田先生は汚染に対して無防備、普通のスーツ姿でサンプルを採取したのです。

この場面で科学者としての誠実さ、慎重さに、村山裁判長は科学者として信を置き、敬意を感じたのではないでしょうか。そして、自分も改めて襟を正した。そう思いました。

鑑定結果では、血の付いていなかった試料からは一切DNAは出なかったけど、血の付いた試料からだけDNAが出た。それは何を示しているかというと、血の付着がない試料にはDNAの汚染が無かったということと同時に、血の付いた試料にも汚染はなく、DNAは血液由来のものだという証拠となったのです。それがDNA鑑定を地裁が認めた最も重要な根拠になったわけです。

(角替清美弁護士)



「緊急座談会」抜粋
袴田事件弁護団発行

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