袴田事件|鑑定人|選択式細胞抽出法は裁判所のリクエスト2




検察官推薦の山田先生は、結婚を試料とするのでDNAも血液由来と考えて当然といわれました。それで特別なことは何にもやらなかった。

細胞から抽出されたDNAが裸になってしまうと、それは血液由来なのか、確認する術はもうありません。

その前の細胞を採取する段階で雑多な細胞がまざっている可能性のある試料から血液細胞を選択的に抽出できる方法を使った。

ABO式の血液型鑑定で利用されている方法です。
レクチンという試薬の種類によってA型の血液を選択して凝集させる。
また別のレクチンはB型を凝集させる。そういうレクチンの性質を活用して血液型鑑定は成り立っているわけですね。

選択的細胞抽出法は、DNA鑑定そのものではなく、その準備段階で血液細胞を取り出す方法なのです。

(角替清美弁護士)



「緊急座談会」抜粋
袴田事件弁護団発行

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